終末

 そんなこんなで、何をしていたのか、休暇はあっという間に終了。もそもそと単行本を取捨選択している時に筒井百々子さんの単行本を発見。近況をネットで調べてみると(ああもうそんなことしているから進まないのだよ!)どうやら新刊は出ていない様子(ていうか既刊はオール絶版っぽい)。
 筒井百々子さん。SFというかファンタジーというか、何処か懐かしい漫画を描くので好きなんですけど、知ったきっかけといえば、かつてTVで放映していた”青春アニメ全集”シリーズの一つ、「風立ちぬ堀辰雄」のキャラデザに(今風に言えば)”萌え”、そこから単行本にたどり着いた、というものでして(そんなんばっか)、いや、だって、この話ってマジ王道ていうかギャルゲーっすよ?*1
 一応うろ覚えの説明をしますと、主人公「私*2」が一目ぼれしたヒロイン「節子」は不治の病*3。特に障害も無く婚約者にんれたんだけど*4、節子の症状は重くなる一方。そこでサナトリウム*5へ行くんだけど、結局、亡くなってしまいます。
 (アニメ版の)ラストは回想シーン。草原に佇む二人に風が吹きかけ、節子が語った「風たちぬ、いざ生きめやも」が響いて終了、なのですがなんとも爽やかで。節子を失った悲しみを乗り越えて、さあ何とか生きていこうよ、という癒し成分もあったりして、全然ハッピーエンドじゃないのに、物覚えの悪いこの脳みそが未だに覚えているのだから、与えたインパクトはよほど大きかったものと見えます。そして、どこか少女漫画チックな筒井百々子さんのキャラデザは、非常にマッチしていたわけです。
 てな回想をしていると(それも前に同じような内容を書いた記憶があるんですけど(泣))、何処かにあるはずのビデオを探したくなっちゃうわけで。ああ、こんなダメなことをしている間に会社へ行く時間が迫ってくるだす〜。で、デビデビって面白かったよね?取っておいた方がいいよね(笑)?などと、とりとめも無く掃除は続くのでありました。

*1:失礼な物言いかもしれないけど、俺にとっちゃ純文もジュブナイルラノベも区分けないですから。活字になったらみな同じ。面白いか面白くないか、それだけさー。

*2:これも感情移入しやすい要因だよなあ。今思うと、ギャルゲーの常套手段でない?

*3:結核。今ならよほどでない限り死なないんだけど、一昔前の話なので不治。ちなみに節子の趣味は絵を描くこと(確かその姿に惚れたんじゃなかったけか?)...王道すぎるよねえ。シスプリで言えば”鞠絵−読書+絵描き”な感じ?

*4:節子の親者は父しか出ません。たぶん人並みの幸せを、と思ったのではないかと勝手に推測。「私」は普通だし。

*5:軽井沢だったか?この言葉もこれで始めて知ったんだっけ