機動戦士Zガンダム−星を継ぐ者−

 変形MAが好きなヤツは見に行こう!

  • 絵と動きに関して

 メッサーラギャプランアッシマーとオール新作映像、特にアッシマーはHGUC(完全変形!)が6月に発売を控えているせいか、登場シーンは全て新作(だと思うデス)という力の入れよう。散弾で”人”型メインカメラを吹っ飛ばされたにも関わらず、「散弾如きでは致命傷にならんよ!」とばかりに、”人”型レールの各端点に、強烈な緑の光を放ちながらモノアイ×3が出現する演出ときたら!何処にそんな空間的余裕が(笑)という突っ込みを完全払拭するよな格好良さ!
 ギャプランギャプランさっ(なんじゃそりゃ)。飛行形態でMk-Ⅱに取り付かれると、各接合部から光を吹き出しながら変形開始!?って、いつの間に勇者シリーズメカになったんだよ!……格好良いじゃねーか!!(笑)
 でも、メッサーラは……メッサーラーは!なんでこう扱い低いのか(号泣)。記念すべき変形MA第1号ッスよ?メンテ中の止め絵なんか見たって嬉しくないですよ。なんか、こう、パプテマス=シロッコというZにおける最大の敵を、その悪意を、演出する上手い生かし方があったと思うんですが、どうなのか。早くHGUCで出ないかなー。
 そんな感じでMAに関しては興奮しまくり。10月予定のZⅡも期待大ですよ、これは。副題が「−恋人たち−」、ということは、マウアー=ファラオ、フォウ=ムラサメ辺りが出張ってくるわけで、ガブスレイ、サイコガンダム、バウンドドッグ、今回は出なかったけど、ヤザンハンブラビ。いやもうごちそうさまッス!という状態を未来視。
 あ、でもMk-Ⅱを起動するシーンは新作にするべきだったかと。敵MAの演出に力を入れたなら、前半の主人公メカにも手を加えたっていいと思うんですが。結局、主人公メカはZということで、あえて無視ということなのかなあ(予告編のZは格好良かった)。
 え、人物?うーん。歴代の中でも1,2を争う献身的な女性キャラクター、ファ=ユィリィ*1のつり目がちな顔が可愛いく描けていてグッジョブ(笑)!てゆーか、書き直された女性キャラ達は皆ナイスバディに換装されているのはどういうことでしょう(笑)。時代の流れ?いや、悪くはないけどもさ。

  • 音楽に関して

 少年時代、初めてBGMの重要性を意識し、サントラ(レコード!)を購入したこのZ。不吉なことしか起こりそうに無い、重低音の音楽も非常に懐かしく、記憶のトリガーをガンガン引きまくり。シビアな戦争物であるにも関わらず、なんか懐かしいほんわかした気分になったですよ。

  • ストーリーに関して

 ぶっちゃけ大きい組織が内輪もめの末、方法論の違いから殺し合いをおっ始め、それに巻き込まれたニュータイプの少年は、というのが本筋。
 主人公カミーユは、文武両道、MS開発者である両親を持つ。ただ研究のみ&愛人持ちの父と、それを黙殺している同じく研究のみの母という、冷えた家庭で育った結果、力で相手を屈服させる行為を嫌う正義感を持つ反面、やられたらやり返すというハムラビ法典を心情とし、ニュータイプ能力で状況を冷静に把握できる反面、若さ故の熱血漢という、アンバランスな心の持ち主。
 前大戦のジオン側英雄シャアは、公式では死んだ(というよりアクシズにいた)ことになっているため、意外と自由に動けるモノの、能力は下降気味で今一冴えず。一方、アムロは、連邦側の英雄でありながら、能力を危険視され、軍の監視下に置かれ続けた結果、生来のイジケっぷりも手伝って少々ヘタレ気味。
 そんな感じでスタートし、紆余曲折の後、少しやる気を出した前代のニュータイプ二人と、新進気鋭の新世代ニュータイプが夕日の中で邂逅。んで終了。エンドロール終了後、両端にベルトーチカとフォウが寄っかかっている題字をズームして、次回予告がスタート。歌の途中で席を立っちゃた人達は残念でした。

  • まとめ

 状況説明とニュータイプ3人を表舞台に引き出すための導入部としては良かったんじゃないかな、と。確かに知っている人にとっては駆け足っぷりが明確かもしれませんが、ティターンズエゥーゴが喧嘩しているのって何でよ?という本質さえ観ている人に伝われば、後は各キャラやMSの思い入れだけで、”Z”という作品は胸に刻まれるわけですから。
 前述したように、対MA戦は文句の付けようがないリニューアルっぷりだし、情報量が多いんだか少ないんだか微妙に不親切な富野節は懐かしいし、従来のファンでも決して損はさせない仕上がりだと思います。クリア仕様のガンダムは手に入らないけど、F−Rさんも見に行った方がいいと思うなあ(笑)。

*1:カミーユのGF。戦争終了時精神が壊れてしまったカミーユの面倒を見続ける。ZZでカミーユは復活するので、珍しく報われたカップル、なのかな?